[優秀賞]
島貫瑞希|Remember FUTURE
山形県出身
西村宜起ゼミ
CG
未知という言葉には様々な感情を抱くと思います。人によっては畏怖、好奇心、不安など様々ですが、私の場合はロマンでした。ロマンには、答えがないゆえにフィクションが許容されるような心地よさを感じます。そんな無限に広がるような可能性に惹かれて、架空の遺跡を映しました。
西村 宜起 教授 評
一般的に、遺跡は過去に存在した文明の痕跡を指す。
島貫瑞希は、<過去に繁栄した文明>と、<未来に衰亡する文明>を、同等並列に扱っている。ここには、過去、現在、未来という一方向の時間ベクトルは無い。一連の山脈を遠くから眺めるように「時」を俯瞰的に捉えている。この映像の中では、遺跡は<はるか過去の姿への憧れ>であり、そして<はるか未来の姿への哀愁>である。悠久の流れのなかに生まれては消え去る文明への「ロマン」が詩的に描かれている。