
芸工祭のご案内
9月です。9月といえば、芸工祭!

我が連弾ユニットである夕ヶ谷姉妹のリサイタルは、昨年、大雨で中止となりました。あれから1年???月日の流れはなんと早いことか。で、今年は?一部では、リサイタルの開催を知らせるポスターが反響を呼んでいるとか、いないとか。

ではここで、先日、市内某所で行われた夕ヶ谷姉妹の記者会見の文字起こしをどうぞ。
記者A:今年のリサイタルはどんな曲目を演奏するんですか?
夕ヶ谷メンバー全員:…。
記者A:当日まで秘密ということですか?
夕ヶ谷メンバーmori:ええと、です、ね。
記者B:リサイタルはやるんですよね?
夕ヶ谷メンバーhiro:あー…。
記者C:Can you do a show?
夕ヶ谷メンバーari:No can do.
会場:ザワザワ~
以上、記者会見の様子でした。

(撮影:夕ヶ谷#3mori)
このたびの芸工祭のリサイタルのために、密かに演奏も披露したりしていたのですが… “No can do” つまり、公演中止です。今年の芸工祭での開催にむけて、我々は日夜ピアノとテルミンの練習を重ねてきたのです。ですが!3人いるメンバーの1人が急遽、長期不在となったため、活動休止でございます。楽しみにしてくださっていた方がもしいた場合、誠に申し訳ございません。2年後にきっと活動再開の予定です。

なお、コンサートグッズとして販売予定であったマステとステッカーはちゃんと出来上がっておりますゆえ、グッズ販売、および、公演ポスター原画と過去の公演の写真展示をおこないます。9月20(土)?21(日)日は、大学本館の3階の301教室まで、どうぞお越しください!「かんがえるジュークボックス×夕ヶ谷姉妹」ブースでお待ちしています。
グッズ作成にあわせて、本コラムのロゴも一新。グッズ、ロゴともにデジタル編集担当はグラフィックデザイン学科2年伊藤あんさんです。
NO CAN DOについて
先の記者会見で、夕ヶ谷姉妹が “Can you do a show?” と尋ねられた際の答えが “No can do” でした。あれ?否定の答えは “No, I can’t” または “No, we can’t” になるんじゃないの、そう学校では教わったよ、という方もいらっしゃるかもしれない。そう、 “No can do” は学校教育では取り上げられない表現でしょう。これは一説によると、軍隊などで使われはじめ、のちの一般的にフランクな否定の応答となったものだそうだ。おわかりのとおり「できません」「不可能です」という意味。
そんなわけで今回は、タイトルに “No can do” が入っている曲を取り上げましょう。ホール&オーツ(Daryl Hall & John Oates)のデュオが1982年に発表した “I Can’t Go for That (No Can Do)” です。

基本的に「無理っす」「ダメっす」という歌なのですが、イケてます。ですが、このデュオ、不仲で有名ですね。日本にも、大都会のほうに不仲で有名なデュオがいたような???ま、いいか。この曲、何に対して「ダメだ」といっているのかといえば、音楽業界に牛耳られてたまるか!というホール&オーツの叫びなのだそうな。
Easy, ready, willing, overtime
楽に、用意はいいよ、よろこんで、延ばしてもいいWhere does it stop
どこで終わりにするWhere do you dare me to draw the line
どこでボクに線引きさせるっていうのかい
You’ve got the body
あんたはボクの身体を手に入れたNow you want my soul
今度は魂まで欲しいとはDon’t even think about it
そんなことかんがえるなよSay “no go”
無理だぜ
(Chorus)
Yeah, I, I’ll do anything
ボクは何でもやるよThat you want me to do
あんたがボクに望むことなら何でもAnd, I’ll do almost anything
ほとんどのことならやるよThat you want me to
ボクに望むことをさ
Yeah, but I can’t go for that (No can do)
でも、それはできないな(無理)I can’t go for that (No can do)
できないよ(無理)I can’t go for that (No can do)
できないよ(無理)Can’t go for that…
できないよ
I can go for being twice as nice
倍くらいいい感じにもなれるよI can go for just repeating the same old lines
おなじセリフを繰り返すのも大丈夫
Use the body
ボクは身体を使ってもNow you want my soul
あんたは魂が欲しいってさOoh, forget about it
忘れてくれよNow say “no go”
ダメだよ
(Chorus)
とにかくダメダメ言ってるわけですが、やりたくないことはやりません!信念は曲げないよ!というホール&オーツの心の叫びでした。
今年の我々の公演は急遽中止、“No Go”ですみません。けれど、ブースでお待ちしています。

それでは、次の1曲まで、の前に、芸工祭で逢いましょう。
Love and Mercy
(文?写真:亀山博之)
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#かんがえるジュークボックス(第1回~第35回)

亀山博之(かめやま?ひろゆき)
1979年山形県生まれ。東北大学国際文化研究科博士課程後期単位取得満期退学。修士(国際文化)。専門は英語教育、19世紀アメリカ文学およびアメリカ文学思想史。
著書に『Companion to English Communication』(2021年)ほか、論文に「エマソンとヒッピーとの共振点―反権威主義と信仰」『ヒッピー世代の先覚者たち』(中山悟視編、2019年)、「『自然』と『人間』へのエマソンの対位法的視点についての考察」(2023年)など。日本ソロー学会第1回新人賞受賞(2021年)。
趣味はピアノ、ジョギング、レコード収集。尊敬する人はJ.S.バッハ。
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