2025.07.01
イベント?展示会
加藤絵美 専任講師の企画展示「現代ガラス絵展ー反転する時制と相の層」本館1F THE WALLで 7/1(火)より開催
基盤教育研究センターの加藤絵美 専任講師が、4人の作家とともに企画した展示「現代ガラス絵展ー反転する時制と相の層」が、東北芸術工科大学 本館1Fギャラリー THE WALL にて 7月1日(火)より 開催されています。ぜひ足をお運びください。
「現代ガラス絵展ー反転する時制と相の層」
会 場:東北芸術工科大学本館1階 THE WALL
会 期:2025年7月1日(火)~18日(金)※日曜閉館
ガラス絵は、通常の絵画とは違い、裏面に油彩や水彩など様々な画材を重ねていくことによって描かれるもので、古い歴史を持つ技法です。本展は、描く順序と形(相)が反転することによって表現されるガラス絵20点によって構成し、その先に見えるイメージを考察するものです。ガラス絵は、乱反射する光が入り込まないことから透明度が高く、描かれたものの色や形を鮮明にみせてくれます。ともすればツルツルしたスマートフォンの表面と同じ素材とも捉えられるかもしれませんが、その奥に広がる世界は、ユーザーの興味?関心を引くようにアルゴリズムで最適化されたものとは全く異なります。
本展に出品する4人の作家のガラス絵による表現は、実に多様です。岡田まりゑが「言葉にならないけれども伝えたい気持ち」を表現する一方で、横山智子はガラスの脆さと鋭さという相反する物質性に着目し自身のテーマである「生と死と愛」を追求しています。また齋藤悠紀はガラス自体を重ねる多層ガラス絵によってコントロールしきれない表現に関心を持ち、他方で林 孝彦はエッチンググランドやマジックインキなど表現に必要な素材や技法を選択する中で作品を展開させています。
私たちがガラス絵の前に立つ時、その向こう側にみえる時間や空間は一体どのようなものなのでしょうか。ぜひ会場でご覧ください。
??展示作家プロフィール(五十音順)
岡田 まりゑ(おかだ?まりゑ)
神奈川県生まれ。武蔵野美術大学実技専修油絵専修研究課程修了、日本美術家連盟会員。作品は、佐喜眞美術館、世田谷美術館、鹿沼市立川上澄生美術館など国内の美術館に加え、ニューサウスウェールズ州立美術館(オーストラリア)、グラフィックセンターギャラリー(リトアニア)など海外の美術館等にも多数収蔵されている。個展を多数開催するほか、主なグループ展に「日本版画協会展」などがある。
岡田 まりゑ ウェブサイト https://okadamarie.com/
齋藤 悠紀(さいとう?ゆうき)
埼玉県生まれ。東京造形大学大学院造形研究科美術研究領域修了。自らの収集物をテーマに銅版画を制作、近年は描画したガラス面を重ねて表現する多層ガラス絵を手掛けている。作品は、東京造形大学図書館、うらわ美術館、町田市国際版画美術館など国内の図書館や美術館に加え、国立台湾美術館(台湾)、MECCA DESIGN GROUP(韓国)、日本美術技術漫画博物館(ポーランド)など国外の博物館にも多数収蔵されている。国内外の美術館、全国の画廊、百貨店などで個展やグループ展を多数開催。
齋藤悠紀 ウェブサイト https://yuki-pc.wixsite.com/mysite
林 孝彦(はやし?たかひこ)
岐阜県生まれ。東京藝術大学大学院版画専攻修了後、西武美術館版画大賞展優秀賞、現代日本美術展東京都美術館賞を受賞し注目を集める。作品は、国立国際美術館、東京都現代美術館、岐阜県美術館など国内の美術館に加え、クイーンズランド州立美術館(オーストラリア)、ポートランド美術館(アメリカ)、チェスタービーティーライブラリー(アイルランド)など国外の美術館や図書館にも多数収蔵されている。主な展覧会に、「The Lines」(ギャルリー東京ユマニテ、2019)、「収蔵品展065 木版画の魅力」(東京オペラシティアートギャラリー、2019)、「韓国国際アートフェア KIAF」(ソウル、2005)、「クラコフトリエンナーレ?国際版画交流展―日本?ポーランド」(ポーランド、2003)などがある。
林 孝彦 SNS linktr.ee/takahiko.hayashi
横山 智子(よこやま?ともこ)
東京都生まれ。武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。作品は、神奈川県立近代美術館に収蔵されている。1989年から国内で個展を多数開催しているほか、1993年にはドイツでも開催。グループ展にも参加している。また2010年、小池真理子『望みは何と訊かれたら』(新潮社)の挿絵を手がけて以来、同氏の挿絵を多数担当している。
横山智子 ウェブサイト https://yokoyamatomoko.com/index.html